中学の時、友人のピアノコンクールを聴きに行った

2009年の10月頃だったと思います。 当時中学3年生だった私は友人のAと、共通の友である田中夏海(仮)のピアノコンクールの応援に行きました。 友の夏海は10年前の1999年からピアノを習っていたので、かなりの腕前の持ち主です。 中学2年生の時の合唱コンクールでは、伴奏者賞にも輝いたほどです。 彼女の上手さを知っていたので、私はその日演奏を聴くのが本当に楽しみでした。 都内にあるコンクール会場へ到着すると、友はとてもワクワクした様子で辺りを見渡しはしゃいでいました。 そんな友を見ていると、私も友人Bも気分が明るくなったのを覚えています。 それから演奏するために友は会場の奥へと進み、応援者として来た私たちは見学席へ入ります。 すごく混んでいる会館だったので前列は空いておらず、後ろから3列目の席に座り発表会が開始されるのを待ちました。 友は50人いるライバルの中では比較的早い15番目に登場し、司会者の号令の後「ボレロ」を弾き始めます。 そしてゆったりとしたメロディーと軽快なリズム音がする「ボレロ」を、滑らかな戦慄で奏でました。 友はコンクールでの優勝を狙っていたので、友人としては最後まで緊張が収まりませんでした。 ミス無く演奏が終わった時は本気で安心し、ほっと胸を撫で下ろしました。 結果は惜しくも優勝を逃すも3位入賞を果たしたので、共に感動と悔しさみの涙を流しました。